このZX-10というバイク、ノーマルは前17-3.5インチ、後18-4.5インチ(直径-幅)というホイールサイズでそれぞれ120/70-17、160/60-18というタイヤが装着されています。
ZX-10の発売時期である1988年はタイヤ径変化の過渡期とも言え、大昔の19インチから小径化が進み、16インチを挙って出した後に17インチに落ち着くちょうどその間なんです。
機能的には比較的細く外径の大きな18インチは耐ハイドロプレーニング性や、自然な操舵感などメリットも多く、当然このZX-10はリヤ18インチで設計されたバイクですから本来の姿でもあります。
通常走行や ツーリングには問題無いのですが、今となっては17インチ主流であり前述の通りタイヤの銘柄が限定される事(基本的にハイグリップタイヤが履けない)、量販店でも在庫が無い場合が多い、そして大きなヒップのZX-10だとちょっと見た目が頼りないというデメリット?(笑)もあります。
私のZX-10の使い方の中には(現時点で成し得てないのですが(泣))「ロングツーリング」があります。
ツーリングであればノーマル18インチのメリットが活きてくるため17インチにする必要性も薄いとも思いますが、仮に旅先でタイヤ交換の必要性が出た場合、どこにでも置いてある17インチの方が逆に安心とも言えます。
17インチで太くなり雨に対して弱くなったとしても、雨ならばスピードを抑えれば言いだけですし...
ツーリングが大きな目的を占めるとは言え、元来サーキット走行などが好き(好きでも速い訳ではありません(爆))なため少しでも高性能なグリップの良いタイヤを履きたいという思いもあります。
そんな結論を導き出して、「18のままの方が良い」という意見を十分理解した上での17インチ化を実行しました。
ただしそれには自分なりの条件があり、それらをクリアするまでは待っていたのです。
それは
(1) 外径が小さくなるリヤに関しては何らかの方法で車高を調整し、純正の車高(姿勢)を維持する。
(2) フロントに関してはもう少しワインディングやサーキットに対応出来る様に強化する。
(3) ブレーキを強化する(ZX-10のブレーキは400ccクラス同等...(汗))。
といった事です。
(1)に関しては手っ取り早いのはエキセントリックカラーを180度回転させて使用する方法があります。
しかしこれだとスイングアーム自体の垂れ角は変わらないためチェーンとの干渉等が懸念されます。
その他には調整式のボトムリンクを使用する事によって車高(スイングアーム垂れ角)を変化させる方法がありますが、これも強度的に問題があるという話を聞いているので却下、最後に長さ調整式のショックを使用する方法です。
これであれば一番スマートに車高を変更出来るのですが、ZX-10用でこの機能を持ったものは見かけませんでしたし、特注するにしてもその金額は高価な事が予想されるため難しいのでした。
そんな事を考えつつもZX-9RBの倒立フォーク(私のライディングでは倒立フォークも使いきれないと思うのですが、カウル付きバイクには倒立というのが私の(見た目の)好みなんです)、ZZR-1100スイングアーム、ZRX1200ホイールなどを収集してきました。
これらは装着出来るという確証も無いまま、「同じカワサキだからどうにかなるだろう」という安易な発想の元集めていたのです(爆)。
最終的にオーリンスの900忍者用フルアジャスタブルを10に装着出来るように手を加えたものが安く入手出来たため、いよいよ17インチ化を実践するのでした。