ZX−10 メンテナンス?日記 2003年8月16日  楽なポジションに

セパハンからバーハンに
 このZX-10はフルカウリング付きのバイクなので当然ながら標準でセパハン仕様となっています。
まぁセパハンと言っても、トップブリッジ上に装着される前傾も穏やかで、ロングツーリングにも支障は無いポジションです。
しかしながら元々は輸出仕様のバイクのため、大柄なライダーに合わせたポジションのはずで、昭和40年代標準的日本人体型(笑)の私には無理こそ無いものの、少々遠くもありました。

そこでハンドルをアップする事で対処する訳なんですが、これはもうごく一般的になっている作業ですね。
手段としてはアップハンドルキットの装着や、アップハンドル用トップブリッジの装着などが考えられます。
これらのパーツを使用すれば簡単かつスマートにバーハンドル化出来るのでしょうが、そこまでの資金が無かった事と、トップブリッジはまだしも、アダプターを使用するキットは構造的に気に入れなかったので純正トップブリッジを利用して製作する事にしました。


画像をクリックすると拡大画像が現れます

 

ノーマルは
 こんな感じで、特に不満も無いポジションですが、ロングツーリングを更に快適にするために、もう少し楽なポジションに変更します。

 

ノーマルトップブリッジを加工
 ノーマルのトップブリッジに汎用のハンドルポストを立てるために、その取り付け穴を開けます。
画像中央の縦2個の穴ですが、通常ハンドルポストはトップブリッジ裏面にナットで固定します。
しかしZX10のノーマルトップは裏面の形状から車体前方の穴が、ナットを締める事が困難に思われました。

 

1箇所はヘリコイルでネジ山作成
 そこで前方側はネジ山を切ってナット無しでの固定を考えました。
しかしながら相手はアルミですので、十分なネジ山強度を得るのは難しいのです。
思案した結果、ヘリコイル(ヘリサート)を入れて、ネジ山強度の確保を行いました。
画像の赤い柄の工具がヘリコイル挿入工具です。

 

ハンドルポスト装着
 このような感じになります。
車体後方の穴とポストの間にはトップブリッジの段差を埋めるためのアルミワッシャーを挟んでいます。
ブリッジは塗装も剥げ落ちていたので、とりあえずホルツの1液ウレタンでペイント。
後日正式な2液ウレタンで焼付け自家塗装の予定です。

 

黒でまとめました
 装着したのはPOSH製のアルミハンドルバーで、中くらいの上がり具合のようです。
本当はレンサルが好みなんですが...

 

完成
 バーハンドル化に伴い、ブレーキラインとクラッチラインを5cm長いステンメッシュ(敢えてステンレスフィッティングの地味目な物)に交換しています。
スロットルワイヤーは純正を若干取り回しを変更して対処、今後、流用の少し長いワイヤーを探したいと思っています。

 

乗り心地は
 バーハンドル化によって前傾も更に緩やかになり、乗り易くなりました。
しかし。バーハンドル化により上体が起き上がる事によって、重心も後方移動、それにより曲がり難さが出るのでは?という心配もあったのですが、あまり変化も感じられませんでした。
車重と体重の比率でシビアには出ないのかもしれません(RZ系ではセパハンとバーハンで操縦性がまるで変わりました)。

しかし問題点もあるのです。
純正のハンドルエンドにもバーエンドキャップが付いていますが、これはウェイトになっており、ハンドルの防振を受け持っているようです。
これをアルミ製に変更した事から、細かい周期の振動が手に伝わるようになりました。

問題になるレベルではありませんが、今後様子を見て重量のあるキャップへの変更等も考えたいと思っています。

 

 

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