箱スカ チューニング日記 1999年6月1日〜 憧れの3.1リッター化計画(5)
キャブセッティング(部品交換)&ヘッドの加工
3.1リッター化に向けて、キャブのパーツも交換しました。ソレックス純正との違いなんかをお見せしたいと思います。
そして、いよいよヘッドの加工へと突入です。今回は燃焼室やバルブなどはイジっておりません。ほぼノーマル状態と言って良いでしょう。最終的には燃焼室形状を変え、ビッグバルブ化、いわゆる「フルチューン・ヘッド」を組むつもりです。
しかしながら、やはり段階を追って仕様の違いによるパワーを実感しながら...と書くともっともらしいのですが、単に「資金不足」なだけであります(笑)。
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
これはソレックス純正ジェットブロック(左)と、亀有レース用ジェットブロック(右)です。このように下部の長さ(画像の上側がメインジェットが付く方、つまり下側です)が違います。
亀有製の方が1cm程度長く(メインジェットがより深く燃料に浸っている)、ジェットブロックに開いている穴の数も多いのです。
それによって、横&前後Gに対しての安定性が向上しているのでしょう。
1本5,000円と高価(6本必要なので...)ですが今回エンジン製作に合わせて思いきって購入しました。
そのレース用ジェットブロックですが、安易にすぐに装着はしないんです。
まずは各部のチェックからです。純正との比較も行います。
製品は真鍮から削り出されていて、胴体側部にはブリードホール(斜めの穴(画像でドリル刃が刺さっている穴)と、直角の穴(1mm程度の細い穴))が開いています。
それらはかなりの精度で加工されてはいますが、良く見るとバリも発見できました。そこでバリを取るため、画像のようにドリル刃を手で回し、で軽くさらってやりました。
真鍮なのでこの程度でバリは取り去る事が出来ます。
細い方の穴も同様に軽くエッジを整えてやります。
最後はエアブローで削り粉等を吹き飛ばしておきます。
こういう些細な事が安定した性能発揮につながると思っています。
それにメインエアジェット、メインジェットを取り付け、一式をキャブに装着します。この部品の装着によってセッティングが変化するか?と心配しましたが、どうやらそのままイケそうです。
決して体感できる速さの向上等はありませんが、まぁ気分的なものです(笑)。
そしていよいよ本題に入ります(笑)。
今日はヘッドの組み立てです。
このヘッドは型式は「N42」で、吸気ポート形状(インジェクター用の切り欠きが無い)から、どうやらキャブ仕様の物のようです(自信は無いんですが...)。面研1.5mmでバルブ自体はノーマルで、燃焼室もイジっていません。
これがその燃焼室です。ヘッド面はオイルストーンで磨いておきました。
ポートは左のサイズ(ビッグポートのガスケットサイズ)に合わせて削りました。使用した工具は安い電動リューター+メタルリムーバル社の超硬ビットです。
電動リューターは連続使用するとかなりの発熱を起こし、遂には焼き切れるので注意が必要です。熱中して連続使用しない事ですね(私はこれでドレメル社製リューター含めて3機壊してます(笑))。
今回、ポートの内部表面は鏡面加工等はしないで段付きを取った程度の荒い仕上げとしました。
と、ヘッドの加工はほぼ終了しました。あとはバルブの摺り合わせを行った後、各パーツを組み込んでいくだけです。
このヘッドは「
暫定仕様
」で最終仕様は燃焼室、バルブ、全てにおいて手を入れて製作するつもりです。
今回は時間の事や、段階を踏んだ方が良いエンジンが出来るのでは?という考えもあって、ヘッドはほぼノーマル状態です。
(続く)
※チューニングについての内容、理論等についてはこの内容が全て正しいというものではありません。色々な情報、資料、経験を元に私が判断したものです。また、私のクルマに有益なチューニングであっても全てのクルマにおいて通用するとは限りませんのでご注意下さい。
また、皆様でエンジン製作に関してのノウハウや参考意見などございましたらお知らせ頂ければ幸いです。